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従業員に内部告発された! 解雇したいが会社に不利益にならないか?

2022年07月21日
  • 労働問題
  • 内部告発
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従業員に内部告発された! 解雇したいが会社に不利益にならないか?

浜松市では、公益通報に関する窓口を設置しており、毎年1回、通報件数、受理件数、調査に着手した件数、是正措置などを講じた件数を公表しています。

企業には法令順守が求められており、リコール隠しや品質・データ偽装などが生じた場合には、法的責任や道義的責任が問われることになります。このような不正発覚の経緯として、従業員による内部告発があります。

内部告発によって会社の信用が失墜することになった場合には、当該従業員を解雇してしまいたいと考える企業も多いかもしれません。

しかし、内部告発をした従業員を解雇することはできるのでしょうか。今回は、内部告発をした従業員を解雇することの可否について、ベリーベスト法律事務所 浜松オフィスの弁護士が解説します。

1、労働者の内部告発は公益通報者保護法で保護されている

内部告発をした労働者に対しては、公益通報者保護法による保護が及ぶことがあります。
以下では、公益通報者保護法の概要と内部告発者が保護される要件について説明します。

  1. (1)公益通報者保護法の概要

    企業の不祥事を告発する行為については、一般の消費者の利益を保護し、被害の拡大を防ぐための正当な行為といえることから、内部告発者に対する保護が必要であると考えられています。

    公益通報者保護法は、このような内部告発者を企業による解雇などの不利益な取り扱いから保護するとともに、どのような内容の内部告発をすれば保護されるのかについて具体的なルールを定めた法律になります。

  2. (2)内部告発者が保護される要件

    内部告発をした労働者が公益通報者保護法によって保護されるためには、以下の要件を満たす必要があります。

    ① 内部告発をしたのが「労働者」であること
    公益通報者保護法によって保護されるのは、「労働者」に限られます。労働者には、正社員だけでなく、アルバイト、パートタイマー、派遣労働者も含まれます取締役でも実質的に労働者であった場合や、通報時に労働者であった者が通報後に退職した場合でも保護されます

    ② 内部告発の内容が「通報対象事実」であること
    公益通報者保護法によって保護されるためには、内部告発をした内容が通報対象事実であることが必要になります。

    通報対象事実とは
    公益通報者保護法に定められた国民の生命、身体、財産その他の利益保護にかかわる法律であり、それに違反する犯罪行為や刑罰につながる行為のこと


    代表的な法律としては、以下のようなものが挙げられます。

    • 刑法
    • 食品衛生法
    • 金融商品取引法
    • 廃棄物処理法
    • 個人情報保護法


    ③ 不正の目的がないこと
    内部告発者に不正の利益を得る目的、他人に対して損害を加える目的など不正な目的がないことが必要になります。専ら公益を図る目的の通報と認められることまでは不要です。

    ④ 通報先ごとの要件
    内部告発の通報先は、「事業者内部」、「権限のある行政機関」、「その他の事業者外部」のいずれかになります。

    通報先ごとに保護要件は異なっており、たとえば、権限のある行政機関に内部告発をする場合には、内部告発の内容について証拠や関係者による信用性の高い供述があるなど通報対象事実が生じると信じるに足りる相当な理由があることが必要になります。

  3. (3)内部告発者に対する保護の内容

    公益通報者保護法では、上記の要件を満たす労働者に対して、企業からの以下のような不利益な取り扱いから保護しています。

    ① 解雇の無効
    公益通報をしたことを理由に労働者を解雇することは禁止されています労働者を解雇したとしても不当解雇として無効になります(公益通報者保護法3条)

    ② 不利益な取り扱いの禁止
    公益通報をしたことを理由に労働者に対して、以下のような不利益な取り扱いをすることは禁止されています(公益通報者保護法5条)。

    • 降格
    • 減給
    • 派遣労働者の交代
    • その他不利益な取扱い

2、公益通報者保護法以外で保護される場合

公益通報者保護法で保護されない場合でも、労働者を解雇する場合には慎重に行う必要があります。

  1. (1)解雇には厳格なルールがある

    公益通報者保護法によって保護されない場合であっても、労働者を解雇する場合には、労働契約法上、厳格なルールが定められています。

    そのため、解雇に関するルールを守らずに、労働者を解雇した場合には、不当解雇となるリスクがあります。

    労働契約法では、労働者を解雇するためには、解雇事由に該当する客観的合理的な理由があることと解雇することが社会通念上相当であることが要求されます(労働契約法16条)

    したがって、内部告発を理由に解雇する場合には、それについて客観的合理的理由と社会通念上の相当性が認められなければなりません。

  2. (2)正当な内部告発であれば不当解雇となる可能性が高い

    内部告発は、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護につながるものですので、正当な内部告発がなされた場合には、そのことを理由に従業員を解雇することは客観的合理的な理由を欠き、無効と判断される可能性が高いといえます。

    正当な内部告発であるかどうかについては、内部告発の真実相当性、告発目的、告発行為態様の相当性などを総合して判断することになります。

    企業が内部告発者を解雇する場合には、内部告発をされたことへの反感で行うのではなく、正当な内部告発であったかどうかをしっかりと調査したうえで行うことが大切です。

3、もし解雇した従業員から訴えられたらどう対処するべきか

内部告発を理由に解雇した従業員から不当解雇だとして訴えられた場合には、会社としてはどのような対処をすればよいのでしょうか。

  1. (1)従業員との話し合い

    解雇をした従業員から不当解雇であるとの訴えがあった場合には、まずは、当該従業員との間で話し合いの機会を持つようにしましょう。話し合いで解決することができれば、時間も労力も節約することができます。

    交渉の段階であれば、従業員側には弁護士がついていないことが多いですので、早期に話し合いをまとめるのが得策といえます。従業員側に弁護士がついてしまうと要求が強硬化してしまい、話し合いでは解決することができず、訴訟にまで発展してしまうリスクもあります。従業員が提示する条件次第ではありますが、納得できる条件である場合には、妥協して受け入れるという選択も必要になるでしょう。

  2. (2)労働審判

    話し合いで解決することができない場合には、従業員から労働審判を申し立てられることがあります。労働審判とは、裁判所の紛争解決手段の一つであり、労働審判官1名と労働審判員2名による労働審判委員会が審理を行います。

    労働審判では、原則として3回以内の期日で審理を終えることになっていますので、裁判に比べて迅速な解決が期待できる手続きです。

    労働審判の申立てがあった場合には、指定された期日に裁判所に出頭して話し合いを行います。話し合いで解決することができればその時点で解決となりますが、話し合いがまとまらない場合には、労働審判によって事案に即した判断が下されます。労働審判の内容に不服がある場合には、2週間以内に異議の申し立てをすることによって、労働審判の効力は失われ、訴訟手続きに移行することになります。

  3. (3)裁判

    話し合いで解決することができない場合や労働審判に異議がある場合には、最終的に裁判によって解決を図ることになります。

    裁判では、当事者双方から不当解雇に関する主張、立証がなされて、当事者の主張と証拠に基づいて裁判官が解雇の有効性について判断をします。裁判手続きは、非常に専門的かつ複雑な手続きになりますので、企業の担当者であっても適切に進めていくのは困難といえますので、早い段階で弁護士に相談をするようにしましょう。

4、顧問弁護士のすすめ

労働問題や企業法務に適切に対応するためにも顧問弁護士を利用することをおすすめします。

  1. (1)いつでも気軽に相談ができる

    法的トラブルや問題が生じた場合には、弁護士に相談をすることになりますが、顧問弁護士を利用していればいつでも気軽に相談ができるというメリットがあります

    法律相談をする場合には、弁護士事務所に電話をして、相談の予約を取り、弁護士事務所で面談相談を行うというのが一般的な流れです。しかし、すぐに信頼できる弁護士を見つけることができるとは限らず、依頼までに時間がかかればトラブルが深刻化するおそれがあります。

    顧問弁護士であれば、担当する企業に精通しており、前提となる事項についてその都度説明をする必要がありません。また、面談相談以外にも電話やメールでの相談にも応じてもらえますので、問題が生じた場合には迅速に相談をすることが可能です。

  2. (2)法務部を設置するよりもコストが低い

    企業内部において法的トラブルが発生した場合に対応する部署としては、法務部があります。しかし、大企業であれば法務部を設置しているところもありますが、中小企業では法務部を設置しているところは少なく、実際に設置するためには相当なコストを要することになります。

    顧問弁護士は、月額の顧問料が必要になりますが、法務部を設置するよりも大幅にコストを削減することができるだけでなく、法的なサービスの提供を受けることも可能です。

    なお、ベリーベスト法律事務所では月額3980円からの顧問弁護士サービス「リーガルプロテクト」をご用意しています。必要最低限のサポートで余分な固定費を削減できるため、顧問弁護士のコスト面でお悩み場合は、お気軽にご相談ください。

  3. (3)公益通報制度の整備のサポートが可能

    公営通報者保護法の改正によって、一定規模以上の企業に対しては、公益通報制度の整備が義務付けられています。

    公益通報制度の整備にあたっては、公益通報者保護法の内容を踏まえた対応が必要になりますので、法律の専門家である弁護士の関与が必要になってきます。

    顧問弁護士であれば企業の実情をよく把握していますので、その企業に合った制度設計のサポートを受けることができます。

5、まとめ

正当な理由に基づく内部告発があった場合には、そのことを理由として従業員を解雇してしまうと不当解雇となるおそれがあります。

正当な内部告発であったかどうかについては、的確な法的判断が必要です。従業員を解雇するかどうかでお悩みの企業は、ベリーベスト法律事務所 浜松オフィスまでご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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